観察失敗記?成功記?
アカテガニのゾエア幼生が水槽で育たないだろうか・・・

カニやヤドカリの一生を写真に撮るために、卵からかえったゾエア幼生が変態し、カ
ニの場合はメガロッパ幼生・・・ヤドカリの場合はグラウコトエ幼生となり、やがて稚ガニ・
稚ヤドカリになる迄を水槽で育てられないかと考えていました。

  
そんな時、ホームページでお世話になっている方からメールが入り、ヤドカリの飼育
に成功したとの事で、私も一度挑戦してみようという事で、準備に入りました。

  
水槽・ろ過装置・ピペット・えさのフラインシュリンプ・ペットボトル・エアーポンプ・・・・・
etc。 そして海水も、海から取ってきて、取りあえず準備ができたのですが、気になる点
は餌です。

  
フラインシュリンプは用意できましたが、恐らくこれは卵から孵ったばかりのゾエア幼
生には合わないと考えていたからです。 その様な場合、クロレラが良いというので色々
探したのですが、粉末状のものが無く弱っていました。


  
そうこうしている内に、アカテガニの今年最後の産卵の日が近付いてきてしまいまし
た。

  
その日は風も強く海は荒れていました。  アカテガニ達はこんな時どうするのだろう
・・・等と思いながら目的地に向かいました。 正確には、本命の場所ではなく、海が荒れ
ても安全な別の場所です。お腹に沢山の卵を抱いたアカテガニが海辺にたくさん集まっ
てきています。

  
可愛そうだが、2匹捕まえて草々に家に戻りました。 彼女たちの自然界の産卵時刻
に合わせて我家の水槽で産卵してもらうためです。


  
水槽にアカテガニの体が半分出る位まで海水を入れ、今採集してきたアカテガニを
一匹づつ海水に浸すと体を揺すって産卵をしました。

  
生まれたばかりのゾエア幼生は少な目の海水いぱいに広がり一心に生への一歩
を踏み出しました。 親のアカテガニは水槽から取り出した後半分ほど海水を補充しま
した。  ピペットでゾエアを吸い取り、ペットボトルに一部を移し、本当に餌になるのか心
配しながらフラインシュリンプも入れ軽くエアーを送りました。 水槽の方もろ過装置は
使わずに軽くエアーを送り込む方法にしました。


  
海水を毎日交換するので、海水も取りに行かなければなりません。
  
ゾエアは日を追う毎に減少し餌の方が多くなってきます。そして一週間後ゾエアは
全滅しフラインシュリンプだけが水槽内を我が物顔で泳ぎ回っています。


つまり、この段階でゾエアの観察は終了・・・・・失敗したのです。

  
フラインシュリンプがいるので、水槽にはとってきたばかりの海水を満たし、ろ過装置
を使う事にしました。 これは、フラインシュリンプに対して、せめての思いやりのつもりで
した。

  
そして更に一週間フラインシリンプもいなくなった水槽を覗き込んでいると奇妙な
ものを発見したのです。  大きさ約1mm奇妙な角を生やしたダルマのような生物が
槽の壁を首を振り振り忙しげに這い回っています。

 
見た事の無い変った生物なので、写真を撮ろうとちょっと目を離したすきに、その生物
は見えなくなてしまいました。 いくら探してもその後その生物を見付ける事は出来ま
せんでした。

   
そして更に一週間程して水槽を見ると、水槽の底に黒いものがたくさん落ちているの
に気付きました。今迄もゾエアやフラインシュリンプの死骸が沈殿していたのですが、そ
れよりはるかに大きな粒です。  その粒に混じって・・・・・5mm位のアメフラシの仲間の

タツナミガイらしきものが一心にゾエアやフラインシリンプの死骸を食べていました。
 
何処かで見た事のある形をしていますが・・・・・・思い出しました、これは一週間程前に
この水槽の中で行方不明になっていた幻の生物でした。

 
その後、餌として煮干しや昆布を与えてきました。  そして3ヶ月後全長6cm迄の大き
さになりました。

 
その外、海水だけしか残っていないはずの水槽に、二匹の巻き貝が這い回っています。

これからも成長を見守ってゆきますが、
何が出て来るか・・・・・皆さんも海水を育ててみませんか・・・?

   水槽に入れた浅い海水に
 潜り、産卵するアカテガニ。
 
 ゾエア幼生が 水中に溢出て
 きました。
  
   
  生まれたばかりのアカテガニの
 ゾエア幼生

     
 幻の生物は、上記イラストの様な感じで、水槽の壁面をせわしなく這い回っていました。  6cm迄に成長したタツナミガイ  タツナミガイを後ろから見る丸く広げた尾部の白い部分から、
直径2mm程の糞をします。
水槽の中は、糞だらけとなりまし
た。